本記事は、オンラインベーススクール、Line on Bass代表の星野徹(bassist_toru)が、ジャズ1年未満の方が、AIに「使えるスケール」を聞かない方がいい理由というテーマでお届けします。
このページの目次
AIに聞かない方がいい2つの理由
理由は2つあって、1つめは間違えるから。
2つめは、たとえ答えが合っていたとしても、補足説明がたくさん入ることで、初心者の方が混乱しちゃうからです。
まず前提として、コードで使えるスケールは、キーによって変わるんです。たとえば「Cm7」というコードがあったとしても、E♭キーなのか、A♭キーなのか、B♭キーなのかによって、使える音は変わります。
ChatGPTに聞いてみた結果
実際にChatGPTに、「E♭キーでCm7で使えるスケールは?」と質問してみました。すると、以下の回答が返ってきました。
【ChatGPT回答】
E♭キーで Cm7 が出てくる場合は、Cm7は E♭メジャーキーのⅥm7 なので、Cドリアンスケール
C・D・E♭・F・G・A・B♭
が基本的に使えます。
これ間違いで、正しくは
Cエオリアンスケール
C・D・E♭・F・G・A♭・B♭
です。
Claudeに聞いてみた結果
そこで今度は、Claudeにもまったく同じ質問をしてみました。
【Claude回答】
キーE♭メジャーでのCm(Cマイナー)に使えるスケール
Cmはキー E♭ のⅥm(下属調・平行調の主和音)にあたるので、基本はエオリアンスケール
C・D・E♭・F・G・A♭・B♭
がそのまま使えます。基本
Cエオリアン(ナチュラルマイナー):C D E♭ F G A♭ B♭
→ E♭メジャースケールと構成音が全く同じ(Eb基準の第6音から始まるだけ)。最も自然で無難な選択。曲想に応じて使えるバリエーション
Cドリアン:C D E♭ F G A B♭(A♭ではなくAナチュラル)
→ 少し明るく浮遊感のあるサウンド。ジャズ/フュージョン的な響き。Cハーモニックマイナー:C D E♭ F G A♭ B
→ ドミナント(G7)に向かう際、導音(B)を強調したい時に。以下省略
とのことです。
今度はエオリアンといっているので正解ですが、ドリアンスケールを「曲想に応じて使える」と言ってます。
つまり、先ほど僕が「ドリアンスケールは間違いです」と伝えたのは厳密には正しくありません。曲調やコード進行によっては、ドリアンスケールやハーモニックマイナーなどが使われる場合もあるんですね。
初心者はまず基本をシンプルに
ただ、1年目の方にとっては、まず基本となるスケールを理解するだけでも大変です。
そこに「実はこういう場合は別のスケールも使えます」といった例外まで説明してしまうと、かえって情報が多すぎて、「結局どのスケールを使えばいいの?」と混乱してしまいます。
なので、初心者の段階ではまず基本をシンプルに理解してもらい、こうした例外的なスケールについては、ある程度基礎が身についてから学んでもらうほうが分かりやすいです。
僕自身もスケールの考え方はかなり混乱しました。でも、一生懸命ジャズを勉強していると、「このコードでは、いったい何のスケールが使えるんだろう?」という疑問は必ず出てきます。
だからこそ、そういう疑問が出てきたときは、できるだけ自分より経験のある方や、実際に教えてもらっている先生に聞くことをおすすめします。
特に初心者のうちは、単純に「このコード=このスケール」と覚えるだけではなく、キーによって使えるスケールが変わるという考え方を理解することが非常に重要です。
解説動画
この「キーによって使えるスケールが違う」という概念は、最初は少し難しいと思います。そこで、できるだけ当時の自分にも理解してもらえるように、かなりわかりやすく解説した動画を作っています。
この動画を見ていただければ、「なぜ同じCm7でも、キーによって使われるスケールが変わるのか?」という理由が理解できると思います。興味のある方は、ぜひご覧になってみてください。
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ベース講師 星野徹









