本記事は、これまで都内で500本以上のジャムセッションの伴奏を経験し(推定)都内で現役のジャズベース奏者、指導者として活動する星野徹(@jazzbassisttoru)が
・新しいアドリブソロのアイディアを取り入れたい方
・これからジャズベースやろうと思われているベーシストの方
に向けた記事になります。
前回は、「フライミートゥザムーン」のアドリブソロで私自身が書き譜したものを掲載し、どういうふうに作られたかを解説する模範をレクチャーさせて頂きましたが、今回は、実践編。書きソロ無しでできるようにする練習です。
※前回の記事はこちら
今回は、「フライミートゥザムーン」などで使用される、Aメロの8小節、以下の進行で、アドリブを組み立ててみます。
このページの目次
ドレミファソラシドでもなんとかなる‥けど?
「フライミートゥザムーン」は全体的にキーCのダイアトニックコードを中心に作成されています。
序盤の8小節でソロをとる場合、ダイアトニックスケールである「ドレミファソラシド」だけ弾いても“それっぽく”なるかもしれませんが、なんだか味気ないですよね。
序盤8小節をドレミファソラシドだけで適当に弾いた感じ。
そんなとき、もう少しのコードの感じを捉えて、うたっているっぽくするようにするする練習方法 を提案していきます。
今後の手順としては、
①ポイントは3度!まずは3度の響きを知ろう
②1度−3度−5度でアドリブ(トライアド)
③3度−1度−5度−でアドリブ(トライアドの変形)
④5度−3度−1度−でアドリブ(トライアドの変形)
⑤トライアドの変形をランダムに各小節に組み込んだアドリブ
⑥トライアドを意識してフリー演奏
という流れになります。
ポイントは3度!まずは3度の響きを知ろう
コードに対し、メロディが「のっている」感じがわかりやすいのが3度の音です。
たとえば、上記8小節全てのコードに対して、それぞれのコードのメジャー3度、マイナー3度の音をロングトーンだけでのせてみます。
さっきより音数少ないのに、けっこうメロディアスに歌っている感じしませんか?
今度は3度をいろいろなリズムで繋ぎます。
こんなイメージです。
こうしたら、更にうたっている感じが出ると思います。
この3度でソロを組み立てるというやり方は、多くのスタンダードの楽曲に応用出来ますので、是非試してみてほしいです。
練習のやり方
まずは、メトロノームを使わずに、そのコードに対しての音を確認していきます。
上述したように、いろいろなポジションを試します。
音を確認できたら、以下のようにロングトーンで繋いでいく
それができたら、ロングトーンとロングトーンのあいだに任意のダイアトニック・スケールを入れ、以下のように繋いでいく
急がず、あくまで自分がどの音を弾いているのかをイメージしながら弾いていくことが大切です。
テンポ120までできるようになったら次へ進んでいきましょう。
3度をのせる練習の目指すところ
こういった、完コピトレーニングではない練習は、やりだすときりがないので、規則とゴールを設定しましょう。
今回の練習では、テンポ120がゴール
あんまりハイフレを使うとキリがないので、指板5フレット以内(ウッドベースならセカンドポジションまで)に縛って練習しましょう。
3度の場所がすぐに出てこない場合
3度の場所がすぐに出てこない場合は、こんなふうにメモ書きしてもいいです。
練習を繰り返していると、そのうちAm7のm3度はC、Dm7のm3度はF、G7の△3度はBというふうに無意識に連想出来るようになります。
3度はいろいろなポジションを試そう
たとえば、Am7のm3度だったら、こことここにあります。
Dm7のm3度だったら、こことここにあります。
「指に位置を覚え込ませる練習」ではありません。
ひとつのポジションに音を固定しないことで、即興能力を鍛えていきます。
今回の動画
今回の内容は動画でも解説しております。
文字では伝わりにくい!っていう方は、是非動画もご覧になってみてください。
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更に、それでもそれでも、アドリブの組み立て方がわからなかったら…
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5日目・「Days of wine and roses」のソロ2コーラスとソロ中に考えていること
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