こんにちは、ベース講師の星野(@jazzbassisttoru)です。
本記事は、
即興でウォーキングベースラインを弾けるようになれるトレーニングのやり方についてまとめた記事になります。
今回は、ジャズ・スタンダードでも有名な楽曲、「枯葉」などで使われるコード進行を用います。
すごい長い記事になっているので、
ブックマークされるか、お時間ある際にじっくり読んでいただくことをおすすめします。
また、文読むのが面倒って方用に動画も作りました。
動画はこちら(本記事最下部に飛びます。)
このページの目次
即興でウォーキングベースラインを弾けるようになりたい
予め作られた譜面を用意するのではなく、即興でウォーキングベースラインを弾けるようになりたいですが、すぐには出来ないです。
今回は、「枯葉」などで使われるコード進行の最初の8小節
Cm7 → F7 → B♭△7 → E♭△7
→Aφ7(Am7♭5) → D7♭13 → Gm6 →Gm6
をピックアップして、即興でウォーキングベースラインを弾けるようになるベースラインの組み立て方を解説していきます。
ステップ1・ルートで弾く
ルートでベースラインを弾けるようにし、徐々に音数を増やしていってみましょう。
ルートについては以下の記事で説明しましたが、ルートでベースラインを弾ける人は読み飛ばしてください。
http://basslesson.toruhoshino.com/route/
コードはあたまからCm7、次はF7、B♭7、E♭△7と進行していきます。
まずはゆっくりのテンポで小節のアタマでルートを合わせてみましょう。
で、それが出来たら4分音符を4音づつはめていきましょう。
4音づつはめて、100~120くらいのテンポで全体とおして弾けたら次へ進みましょう。
ステップ2・ルートと5度で弾く
ルートに5度を加えました。
ルートだけの進行と比較すると、結構動いている感じ出ていませんか。
5度について
C(3弦3フレット)だったら、5度は以下の場所。
B♭(3弦1フレット)だったら、5度は以下の場所
指板全体、ルートに対してこの位置関係です。
5度に対しての考え方ですが、難しい言葉を使わずに用いると、
動くベースラインを作る時、とりあえずルート以外で何の音が使えるかと考えた時に無難に使える音
と捉えて頂いて問題ないです。
※5小節目にAφ(Am7♭5・マイナーセブンフラットファイブ)というコードが出てきますが、これは、5度をフラットさせるという指示です。
通常、Aの5度はEですが、5度をフラットさせるので、E♭を弾いています。
さて、今度は3度も入れてみましょう。
ステップ3・ルートと3度で弾く
前半と後半で違うパターンで作りました。
3度について
3度については、このブログでも結構書いてきました。
例えば、ルートがCだったら
C△7、C△、C6、C7などは3度はここ
画像①
Cm、Cm7などは3度はここ
画像②
それぞれ、ルート音と一緒に弾いてみて下さい。画像①と画像②だったら①の方が明るい響き、②の方が暗めな響きに聴こえませんか。
3度は、コードがメジャー系のコードなのかマイナー系のコードなのか、明るさと暗さを分ける装飾音で、そのコードのカラーを決定づける重要な音です。
更に3度について詳しく説明してあります。よかったらこちらもご覧下さい。
http://basslesson.toruhoshino.com/3%EF%BD%92%EF%BD%84/
ここまでの練習のやり方
指に覚え込ませる練習ではなく、今どこを弾いているのか意識して練習をすることが大切です。
これまで出てきた3度や5度を、小節内のいろいろな位置に置くことを試しましょう、
例1・1~2小節目 5度を第二音目に動かしたパターン
例2・3~4小節目 5度を2音使ったり1音しか使わなかったりしたパターン
例3・5~6小節目 3度の音をいろいろ動かしたパターン
例4・7~8小節目 3度と5度を動かしたパターン
こんなふうに、4つの4分音符の中のいろいろな位置にルートと5度を置いていきます。
慣れてきたら次に進みましょう。
ステップ4・ルートと3度と5度で弾く
今度は1つの小節の中に3度と5度を入れてみました。
一例です。
運指のしやすさを考え、全小節に3度とか5度を入れているわけではありませんが、3度と5度を入れるとかなり動きがある感じがしませんか。
この、ルート、3度、5度などの音を「コードトーン」といいます。
コードトーンは、この曲だけでなく他の楽曲のウォーキングベースを作る際もよく使われます。
先程の「ここまでの練習のやり方」で解説したように、ここでもまた3度や5度をいろいろな位置に置くことを試し、運指の位置、音の響き、弾きやすさ、など確認しながら練習しましょう。
例1
例2
例1、2とも小節内での使用音全てを動かしてみました。以下のような感じになります。
最後に、経過音を入れます。
経過音の入れ方
経過音は4分音符の4つ刻みの4ビートの場合、第四音目に次の小節のコードのルートにあたる音の半音上か半音下の音を使うことが多いです。
言葉だとすっごいわかりにくいですね笑
たとえば最初の8小節、経過音とルートだけでベースラインを作るとこんな感じです。
経過音には「P(パッシング)」と表記しました。2小節目、3小節目は小節のコードの3度の音、4小節目、5小節目はは小節のコードの5度の音が経過音になっていますね。
これだけでも悪くないですが、5度入れてみます。
5度と経過音が同じ音になっているところもありますが、ここでは第四音目は経過音として考えます。
3度も入れてみます。
こんな感じになりました。運指のしやすさを考慮し、全てに3度を入れているわけではありません。
ルート+3度+5度+経過音を使いこなそう
ちまたのCDに収録されているアーティスト「枯葉」のベースラインは全てルート+3度+5度+経過音でできています…
っていうことはまずありません。
しかし、ルート+3度+5度+経過音の動きをコントロールできるようになれば、少しづついろいろな動きに対応できるようになります。
何度もいいますが、丸暗記練習ではなく即興で弾けるようにする為の練習です。
試す、考える、失敗する事が大切です。
いろいろな位置に音を置くことを試し、ゆっくりなテンポで、運指の位置、音の響き、弾きやすさなど確認しながら練習しましょう。
あまり疲れていない、集中しているときにやることを勧めます。
以下、個人的にやっている練習の工夫です。
追記:解説動画
ここまでの内容を、動画でも解説しました。
この記事と重ねてご覧いただくとより理解が深くなるはずです。
ぜひご覧になってみてください。
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追記:2020年6月
こちらは、枯葉のアドリブソロ練習方法版です。重ねてご参考いただければ幸いです。
皆様の日々の練習にお役に立てば幸いです^^
更に、それでもウォーキングベースラインの組み立て方がわからなかったら…
ここまでお読みいただきありがとうございます!
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