あまりにも的を得ていて、しかも、今までに無かった本だったのでご紹介します。
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今度セッションに挑戦しようと思っている方に是非お勧めの書籍です。
このページの目次
セッションとは?
簡単にいえば、見知らぬ楽器プレイヤー同士が集まって、音楽の即興演奏をするというものです。
都内だけでもセッションをやっているお店は沢山あります。
ジャズセッションの様子。
ジャムセッションのルール
ゴルフだって社交ダンスだってサルサだって、何か人と共同で作品や時間を作り上げるには、ルールが必要です。
本書は、
・各楽曲について、それぞれのパートの役割
・実際の楽曲「All the things you are」「On green dolphin street」などを用いた、各楽曲の”暗黙のルール”に関する対応
などが書いてありますが、特筆すべきは実際のセッションの場を想定した会話の内容まで記載されているところ。
「~して頂けますか」「キーは~でお願いします」など、実際の言語を用いたコミュニケーションのとり方が書かれているのは、親切です。
具体的なジャズジャムセッションのルール
たとえば、Miles Davis「kind of blue」の1曲目に収録されている楽曲、「So what」を例に出すと、
通常ジャズセッションでベーシストは、譜面に記載されているコードに基づいてウォーキングベースを弾き、テーマメロディは、基本は”上もの楽器”といわれるサックスやトランペット、管楽器が居なければギターやピアノが取りますが
この楽曲「So what」は、ベースからスタートし、テーマメロディを取るという、ちょっと異例の曲です。その為、予めベーシストは楽曲のテーマメロディを覚えておく必要があります。
そして、実際「So whatやりましょう」と奏者同士で決まれば、ベーシストから曲を始めなければいけません。実際にベーシストが曲を始めないと、「曲わかってねえじゃん」と思われます。
So whatをコールされた時のベーシストの対応一例
他の演奏者:「So whatやりましょう」
ベーシスト:「わかりました、テンポどのくらいにしましょうかか?」←出来る時
ベーシスト:「すいません、あのフレーズ覚えていないので、他の曲にして貰えますか?」←出来ないとき
ベーシスト:「すいません、曲がわからないのですが、何かキメなどはあるのですか?」←曲がわからない時
わからないのに「わかりました」といって曲を始めてしまうと、実際に曲を崩壊させてしまった際に反感を買うことが多いですが、素直に「初心者なのでわかりません」というと、慣れている人が曲の弾き方を教えてくれたり、別の曲に変えてくれます。
本書ではこんな風なルールがずらっと綴られています。音楽は法律では無いので、自由にやって結構です。ただ、”暗黙の了解”を知っていないと、初心者と周囲がわかっていても、シラけます。
この書籍の注意点とお勧めの読み方
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初めてセッションに行く前にこの本を読んでいけば完璧!ということはありません。どんなに下準備をしても、初めてのセッションは緊張するし、思い通りのプレイは難しいです。
むしろセッションの現場をイメージ出来ない為、何の事を書いてあるのか理解できないという内容もあると思います。
ある意味「地球の歩き方」のようなガイドブックのようなものです。たとえば、初めて台湾に行く際、事前準備として日本で「地球の歩き方」を買っておくと思いますが、実際の九扮や士林夜市は、行ってみなければわかりません。
1回セッションに行ったらまたちょっと読む、そしてまたセッションに行ってちょっと読む。そんな風に繰り返していれば、もっともっと興味も沸くし、ただ曲の練習だけをしている初心者の方より、一歩進んだ解釈をすることが出来ると思います。
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【編集後記】
これから笹塚でジャムセッションです。
10/31(火)笹塚bar竹花(ジャムセッション)
Start/19:30 CHARGE/¥1000(別途飲食代¥2000)
W/村山峰之(ds)田中利佳(P)
今年一番演奏が多かった10月。乗り越えてまたひとつちょっとだけ自信になりました。
今日もいい演奏できますように。
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