いちばんよく聴くアーティストが、ビル・エヴァンスです。
なかでもよく聴いたアルバムをご紹介させていただきます。秋の紅葉にもベストマッチです。
「Walts for debby」
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タイトル曲の「Walts for debby」は知名度が高く、よく演奏現場でもリクエストされる曲ですが、個人的に好きなのは1曲目の「My foolish heart」。
iPhoneのランダム再生機能を使ってこの「My foolish heart」の録音が流れてくると、執筆の手が止まります。普通のバラードとは違った、「心をえぐられる感」を感じます。美しさの中に潜んだ危険さを感じます。
この曲のキーはA。セッションなどでよく演奏されるキーはB♭。半音違うだけで、印象は全然違います。キーが違うと、曲の持つ表情が全く変わるということを、改めて気付かされた曲でもあります。
こんなコメントを発見しました。
私にとって奇跡のようなアルバムである。
ジャズを聴き始めた頃、5枚目のCDとして購入した。初めて聴いた驚きは忘れられない。自分の聴きたかったジャズが、まさにそこにあった。以来20年間、Jazzだけで500枚以上、ビル・エヴァンスだけでも100枚近くを集めて聴いたが、依然として色褪せない。
http://www.amazon.co.jp/Waltz-Debby-Bill-Evans/dp/B000000YBQより引用
大げさでなく、、ただただ同感です。ベーシストは、スコット・ラファロです。
「ALONE」
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エヴァンスのソロ作。ピアノ録音だけですが、”ガンガンなビバップ”より”リリカルで情緒的という言葉が好きな私の好みの作品です。
そのリリカルさを象徴するような、1曲めの「Here`s That Rainy Day」が美しいです。そして、ポップな印象が強い割に、「そうくるか」と思わせる「On a clear day」のソロ版も、何度も聴きました。
内ジャケのデザインも大好きです。全然似てないですが、「The world tribe(私の1stアルバムライブ会場限定発売)」のデザインの参考にしました。
「Under current」
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ビル・エヴァンスのピアノとジム・ホールのギターが交錯する、コラボレーションアルバムである。本作の2人の絶妙な競演は、その後のジャズ界に「インタープレイ」という言葉を流行させたほどである。ムーディーな雰囲気で、部屋を暗くしてウイスキー片手に夜を過ごしたいときや、悠々とした気分で読書するときのBGMに最適だ。また、水面下で女性が漂うジャケットの美しさも評判になった。
http://qq3q.biz/oD4Zより引用
このレビューにも同感。ギターデュオ作で、時折奏でられるジム・ホールのギターを使ったウォーキング・ベースラインはスリリングです。特に1曲めの「My funny valentine」のピアノとギターの掛け合いは、凄すぎてハラハラします。
「好きなアーティストを見つけなさい」っていうけど…
ジャズをはじめた頃に、「好きなアーティストを見つけなさい」ってよく言われました。
ただ、当時はコルトレーンを聴いてもモードを聴いてもファンクやスムース・ジャズを聴いても全て同じに聴こえていたので、「好きなアーティスト見つけろ」と言われても困ったものです。「ラフィン・ノーズだったら好きなんですけど…」とはいえませんでした。
好きなアーティストを見つけるには、時間が掛かることがあります。中高生の頃のように、何にでもハマったりしません。全て同じように聴こえているうちは、好きも嫌いもないです。
ただ、とりあえず勧められるままいろいろなものを聴いていると、「あ、なんとなくこれ好きだな」「これ好みじゃないな」がでてきます。その結果が、私にとっての「好きだな」が、ビル・エヴァンスでした。
アーティストや曲名をわかってくると、ジャズは本当におもしろいです。ワインを飲んで銘柄がわかるとか、英語がちょっとできるようになって、外人とコミュニケーションできるとか、そんな感覚に似ているかもしれません。
是非時間を掛けて、「これ好きだなあ」を探してみてください。
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【編集後記】
9.11ですね。今日は。15年目。
はじめてニューヨークにいったのが、8年前。留学したのが3年前。
両方ともワールドトレードセンターの駅に行きましたが、8年前はまだボロボロだった印象です。3年前に行った時は随分と印象が変わりました。
http://ameblo.jp/toru-bassist/entry-11353007318.html#cbox
↑当時の日記です。へーこんなこと考えてたんだ― って思いました。
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